愛媛県松山市堀江町の堀江港に2013年4月にオープンした海の駅「うみてらす」で、観光や休憩用にプレジャーボートを係留できる浮桟橋の利用が伸びている。15年度は3月20日現在224隻で、1年目の13年度全体と比べて約1.9倍に増加。市空港港湾課は「口コミ効果で関西や広島からの利用が増えている。利用者の声を反映した施設の充実でリピーターを確保し、観光振興につなげたい」としている。
 堀江港は1946年に国鉄の連絡船、64年に民間のフェリーが就航したが、2009年には完全に航路が途絶えた。海の駅は、港のにぎわい再生を目指す地区住民の熱意を受けて市が整備。既存の浮桟橋はヨットやクルーザーなど6隻が係留できる施設として活用した。
 浮桟橋の利用は13年度が121隻で、14年度は165隻(前年度比36%増)。15年度は9月時点で14年度を上回った。5~9月の利用が多く、15年度の地域別は四国が83隻(37%)で最多。近畿の43隻(20%)、中国の41隻(18%)が続く。
 市は中心部とのバスやJRのアクセスの良さを売りに、堀江地区を起点とした観光案内マップなどで市内観光を呼び掛け。同課は「交流人口拡大の玄関口の一つとして情報発信を強めたい」としている。